呪われた廃村の祠~忌まわしき儀式の痕跡~
「見つけたぞ!」裕介が叫び、山奥の廃村で見つけた小さな祠の前に立ち止まった。
裕介、和馬、真紀の三人は、夏休みに山奥で廃村探検をしていた。
祠は木々に囲まれており、誰も訪れないために苔むしていた。
「お供え物、あるね」真紀がそう言って、古びた赤いリボンが巻かれた人形を指さした。
和馬が「これ、持って帰ろうぜ」と言い、三人はリボンを外して人形を持ち去った。
翌日から、三人の周囲で奇怪なことが起き始めた。
裕介の部屋では夜中に不気味な音が聞こえ、和馬は高熱で倒れた。
真紀の家の壁には、謎の赤い文字が浮かび上がっていた。
三人は怯えて再び祠へ戻った。「これ、返すから許して!」和馬が人形を祠に戻し、三人は手を合わせた。
だが、その直後、祠の周囲から子どもたちの笑い声が聞こえてきた。
三人は恐怖に駆られて走り出し、廃村を抜けて帰った。それから数日後、三人は姿を消した。
廃村で行方不明となった彼らを探す捜索隊が祠の前で見つけたのは、人形の首に巻かれた赤いリボンだけだった。
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